登録販売者の勉強は覚えることが膨大。覚えることの多さに「しんどい……」と挫折しそうになっている方も多いかもしれません。
「なにから手をつけたらいいかわからない」
「模擬試験を何回も解いているけど点数がなかなか上がらない」
「登録販売者の勉強がつらくてやめたい」
といった方もいると思います。そこで本記事では、登録販売者試験に合格した私の経験談を交えつつ、しんどいと感じるときの対処法について紹介します。
なぜ登録販売者の勉強はしんどいと感じるのか?
登録販売者の勉強がしんどいと感じるのは、さまざまな理由からです。ここでは、登録販売者の勉強がしんどいと感じる理由について紹介していきます。
登録販売者は試験範囲が広くて覚えることがたくさんあるから
登録販売者の試験範囲はとても広いという特徴があります。試験項目は以下の通りです。
- 医薬品に共通する特性と基本的な知識
- 人体の働きと医薬品
- 主な医薬品とその作用
- 薬事関係法規・制度
- 医薬品の適正使用・安全対策
主な医薬品とその作用は40問、そのほかの項目は各20問出題され、合計120問を解答しなければいけません。また、合格基準は以下のふたつを満たす必要があります。
- 総出題数に対する正答率が7割以上
- 各試験項目の正答率が35%~40%以上
各試験項目の正答率が定められていることから、捨て科目をつくることはできず、すべての項目で安定して点を取る必要があります。覚える量が多いこと、合格基準も容易なものではないことから「しんどい……」と感じる方も多いでしょう。
成分名や漢方などが覚えにくい
薬の成分名や漢方などを普段から聞きなれているという方は、少ないのではないでしょうか。聞きなれていない単語を覚えるのは、なかなか難しいもの。
暗記が得意な人はそこまで苦ではないかもしれません。しかし、苦手な人にとっては似たような成分名も多く、混乱しやすいこともしんどいと感じるひとつの理由でしょう。
なにから手をつけたらよいか分からないから
登録販売者の試験範囲は広いことから、なにから手をつけたらよいかわからない、と途方に暮れている方もいるかもしれません。「模擬試験を何度も解いているけど、なかなか点数が上がらない」「いつも同じ場所で間違えてしまう」という状況だと、しんどいと感じることも多いでしょう。
自分に合ったテキストを使っていないから
テキストも人によって合う合わないがあります。なにも調べずにネット上の高評価だけでテキストを購入してしまうと、「自分には合っていなかった」と後悔することも。
人によってわかりやすいと感じるテキストは異なります。「わかりにくい」「頭に全然入ってこない」という場合は、使用しているテキストを改めた方がよいかもしれません。
無理な目標設定をしているから
しんどいと感じる場合は目標設定が合っていない可能性があります。たとえば、「どんなに疲れていても絶対に毎日3時間勉強する!」「休みの日は8時間以上勉強する!」など、厳しい目標設定をしている方もいるのではないでしょうか。
上記の目標を厳しいと感じるかは人それぞれだと思いますが、あまりにも無理な目標設定をしている場合は、一度見直してみましょう。
しんどいと感じるときの対処法
しんどいと感じるときの対処法としては、以下のようなものが考えられます。
- 一気に覚えようとしない
- 自分の苦手分野を把握する
- 自分に合ったテキストを選ぶ
- 最初から無理な目標設定をしない
順番に見ていきましょう。
一気に覚えようとしない
登録販売者の試験範囲は覚えることが多いため、とにかく一度にたくさん覚えようとしている方も多いのではないでしょうか。一度に覚え切れるのであれば問題ありませんが、無理して一度に覚えているのであれば、すこしペースを見直してみましょう。
毎日コツコツと勉強することで無理なく覚えていくことができます。自分に合った勉強法は人それぞれなので、「一度にできるだけ詰め込んだ方が覚えられる!」という方は問題ありませんが、「しんどい……」と感じている場合はペースが問題かもしれません。
しんどいときは無理せず休む
仕事や育児などで疲れ切っているのに、無理して長時間勉強しているという方も多いのではないでしょうか。疲労がたまっていると集中しづらかったり、集中力が続かなかったりして勉強の質が落ちてしまうことも考えられます。
「しんどい……」と感じているときは、一度しっかりと休むことも大切です。疲労がたまっているときは無理せず、勉強しない日をつくることも検討してみてください。
自分の苦手分野を把握する
登録販売者は試験範囲が広いことから、とにかく問題を解いたり、テキストの最初から片っ端に繰り返し読み込んでいる、という方も多いかもしれません。しかし、自分の苦手分野を把握しなければ、点数がなかなか上がらなかったり、何度も同じ場所で間違えてしまい、しんどいという気持ちにつながることも。
間違えた箇所は必ず復習し、テストを解いた後はどの試験項目に間違いが多いのか、前も似たような問題で間違えていなかったか、など確認するようにしましょう。自分の苦手分野を把握し、優先的に勉強する必要のある項目を明確にし、効率よく勉強を進めることが大切です。
自分に合ったテキストを選ぶ
先述したように、どのテキストが合っているかは人それぞれ異なります。いま使っているテキストが自分に合わないと感じているようなら、別のテキストを購入することも考えてみてください。
最初から無理な目標設定をしない
ふだん勉強し慣れていない人がいきなり「毎日5時間勉強する!」となると、きっとなかなかしんどいですよね。まずは「毎日1〜2時間は勉強する」など、無理なくできる目標を設定し、簡単に達成できるようになれば目標を高くしていくのもひとつの方法です。
最初から無理な目標設定をしていると、気持ちが追いついていかないこともしばしば。設定した目標がハードすぎると感じるようなら、目標を見直すことも考えましょう。
私が実際に取り組んだ勉強の流れ
私が実際に取り組んだ勉強の流れは以下の通りです。
- テキストを一度すべて読み終える
- 模擬試験を解く
- 模擬試験の結果から苦手を把握する
- もう一度テキストを読み込む
- 模擬試験・過去問を繰り返し解く
1回目にテキストを読み進めているときは、完璧に理解しようとせずにわりとサクサクと進めていました。
模擬試験を解くと苦手な箇所やあいまいに覚えている部分が浮き彫りになります。テキストをもう一度読みこむときは、苦手な箇所にすこし時間をかけるようにしていました。
あとはひたすら問題演習。過去問は受験予定の自治体の公式サイトからダウンロードができます。
人によってやりやすい勉強方法は異なるので、上記の方法も参考にしつつ自身に合った勉強方法を見つけてみてください。
合格に役に立ったと感じた勉強法
ここでは、合格に役立ったと感じた勉強方法について紹介します。人によって合う合わないはあるかと思いますが、よいと感じた場合はぜひ取り入れてみてください。
他県の過去問を含め繰り返し解く
受験予定の自治体の過去問に数年分取り組み、間違いが多かった場合は同じ過去問をもう一度解いていました。
受験予定の自治体の過去問を解くことで出題傾向がわかってくるのはよい点です。しかし、慣れてくると点が取りやすくなってきてしまうので「本当に理解しているのか?」ということが見えにくくなりそう、と当時感じていました。
そこで私が取り組んだのが合格率が低い他県の過去問も解くこと。受験予定の自治体では見慣れないような問題も出てくることから、理解力を確かめるのに役立ったと感じています。
試験までに時間がない方は、受験予定の過去問だけでよいと思います。しかし、余裕がある方は腕試しにもなるので、他県の過去問を解くことも検討してみてください。
漢方を覚えるときはイメージと結びつけながら
多くの方が苦戦するのが漢方の勉強ではないでしょうか。漢方って覚えることが多いですし、覚えにくいしで大変ですよね⋯⋯。私の場合ですが、漢方は漢字のイメージと結びつけて覚えていました。
たとえば、苦味による健胃作用があるとされるセンブリ。漢字で書くと「千振」と書きます。名前の由来は千回煮出してもまだ苦みがある、ということからだそう。
ほかにもゲンノショウコって変わった名前だなぁと思って調べると、漢字では「現の証拠」と書き、効き目が素早く現れることから名づけられたとのこと。
上記のように、名前がつけられた背景なども調べてみると印象に残りやすいのでおすすめの方法です。イメージと結びつけにくいものもありますが、そのような場合は語呂合わせを自分で作って覚えていました。ネットで検索すると語呂合わせもけっこう出てくるので、活用してみるとよいかもしれません。
YouTubeなどを活用するのもおすすめ
文字ばかり見て勉強していると疲れやすいですよね。疲れてきたらYouTubeなどを活用するのもおすすめです。
文字だけ見て勉強するよりも動画だと頭に残りやすかったり、寝る前にちょっと見て勉強したりもできます。私もときどきYouTubeの動画を見て勉強していました。私のおすすめは「やっけんちゃんねる」ですね。
とくにお気に入りはこちらの歌で覚えるシリーズ。
ビタミンの別名とかって覚えにくいですよね。こちらの歌は個人的にとても好みでイラストもかわいいので、楽しく覚えられました。歌うの大好きなのでめっちゃ歌っていました(笑)
「しんどい……」と感じるときは、息抜きがてらYouTubeなどを見て楽しく勉強してみるのもおすすめです。
独学がしんどいなら通信講座を利用する方法も
登録販売者は独学でも十分に合格を目指せる資格です。しかし、なかには独学だと「なにから手をつけたらよいかわからない」「なぜ答えがこうなるのかわからない」と挫折してしまう方も。
通信講座では要点を絞ったテキストや動画教材などを利用できることがポイント。また、多くの通信講座で疑問点などを質問できるサービスも利用できます。「独学で落ちてしまった」「独学だといつも挫折してしまう」という方は、通信講座の利用を検討してみるのもよいでしょう。
登録販売者の勉強がしんどいと感じるときは勉強方法を見直してみよう
登録販売者の試験範囲は広く、覚えることの多さなどから「しんどい……」と感じることもしばしば。ほかにもテキストが合っていなかったり、無理な目標設定をしていたりすると、勉強がつらいと感じる原因になってしまうことがあります。
しんどいと感じるときは、勉強のペースや目標設定を見直してみたり、テキストが自分に合っているか考え直したりしてみましょう。また、息抜きがてらYouTubeなどを活用して、動画で楽しく勉強するのもおすすめです。
独学がしんどいと感じる方は通信講座の利用も検討してみてください。登録販売者の勉強がしんどいと感じるときは原因を探り、勉強方法の見直しを図ることが大切です。自分に合った勉強方法を探り、登録販売者試験の合格を目指しましょう。